〜確認〜


柏木の挨拶が済み
ざわざわと
社内はいつもの朝の風景に戻っていった


私も自分の席に着いた
恵が後ろから近づいてきているのがわかった



『せ〜んぱい』
『柏木さん戻ってきましたねぇ〜』



にやにやとめっちゃ楽しそうにしている恵


『期待させて申し訳ないけど』
『とっく昔に終わってるしね〜』
『残念でした』


自分にも言い聞かせているみたいだ・・・


『えぇ〜〜〜』
『そうなんですか〜』


恵は柏木と私の関係をこの部署では唯一知っている
可愛い後輩だ


その可愛い後輩である恵は
柏木のラグビー部の後輩とそろそろ結婚間近である


恵の顔は本当に残念そうに見えた


『もう、この話は終りね・・・』


と、私の言葉をさえぎるように
恵は話し出した



『あ、今日早速、柏木さんの歓迎会と昇進祝いらしいですよ』
『もちろん、なつみさんも来ますよね』



今日かよ・・・全くみんな気が早いなぁ


椅子をくるりとまわし予定ボードをみると
PM7時柏木歓迎会
でっかく赤字で囲ってあった


『ぅう〜〜ん・・・』
『仕事が終わったらね』


こんな小さい私でも
キャリア志向で
やっと自分が企画した仕事を
任されるようになった


今では
仕事が生きがい


仕事があったおかげで
柏木啓太との別れも
乗り越えられた



そんなあいつの歓迎会


ま。時間が出来たら
行ってやるか


スケジュール帳に7時柏木歓迎会と書き込んだ



〜偶然〜












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